今日も穏やかな快晴。猪名川の奥も同じかな?今日はお休み。
立派な道が続いている。この道は新しく作られたのかとこの先で畑作をしていた叔父さんに聞いて見ると「そうでは無い」と叱られる。しかしどう考えて見ても猪名川は左。その更に左に集落がある。
叔父さんは幼い頃からこの地で育っていると言われていたから、親父の思い込みの間違いを知る。ただしこの道も当然昔は細くて狭い道だったに違いない。叔父さんはそれでも「この道は丹波地方と北摂を結ぶ大切な生活道路だった」と教えてくれる。
無愛想な親父だったがそれ程にこの道は良くなっている。歩道も立派に段差と危ない所にはガードレールがある。歩く危険が全く無い。道路を走り抜ける車は多いが田畑に人の姿が少ない。今は収穫の時も終りこれからは冬の寒さで「冬眠」の時に入るのだろうか?それだけでは無い。間違いなく耕作放棄地は増えている。
小学校がある。創立141年。校舎は建て替えられているがこの地域の小学生71名が通っている。先日お見せした小学校と統合される時が来る時は無いのだろうか?余計な事を心配していた。
親父の故郷も二つの地域が合併して幼い子供の足では通えなくなっている。四国徳島の山間の村でもそうだった。少子化対策とか高齢化対策とか言われているが、厳しい現実を変える事は既に困難になっている。その中で懸命の努力をしている人も少なく無い?
猪名川の源流もこの先、左に直角に曲がると4キロ先。ただ県道12号線は直進しこの先の山を越える。その街道が「猪名川渓谷ライン」と呼ばれているのは何とも皮肉。叔父さんにその事を聞いて見ると「猪名川はこの先で3方向から合流している」と言われていた。
バス路線は左折の「柏原」線の方が多い。それでも1時間間隔。直進の「後川」(しつかわ)線は数本しか無い。それだけ利用者が少ないと言う事だろう?(今日はお休み)ただここ迄日生中央からバスで30分足らず。地方創成の間抜けさを痛感していた。
バスで往復1000円。電車で1000円。さすがの親父でも毎日は通えない。都会の人は殆どこんな場所は知らない。こんな地方は日本各地にどれだけあると思っているのだろう?政治家の資質がこれほどに問われても関係無いと思われている。こんな現実を知れば生き方も変わっていたに違いない。もう手遅れ?そんな事はありません。
道端で野菜の収穫をしていた親父さんの話。野菜は自家用だった。近くの直売の店に出すにはきちんとした出荷量が求められるとの事。それはそうだろう。きちんと会員にならないとその時の気分では「商売」は出来ない。田舎で商売をするのも簡単ではない。
この先の交差点が昨日の目的地。しかしバス停の表示は無かった。仕方が無いので信号待ちをしていた下校中の小学生の女の子に聞く。場所は教えてくれるが半分逃げていた。信号の先には軽の車でお出迎えのオカンがいた。
親父が何を聞いていたのか娘に聞きながら丁寧に教えてくれる。しかしその説明も親父がこの先のバスの便を知らないと不親切だった。この先直進するとバスの便数は一日数本。左折(下に下がる)すれば1時間1本。目的のバス停はその方向だった。
バス停で1時間1本のバスを待っていると遠くの道を子供達が下校している。何とも嬉しい?この山村でも彼等がこの村に活気を与えている。しかし高校、大学となれば話は別。高校迄はこの町(村)で暮らしても親父の子供達がそうであった様に親元を離れる。親父自身もそうだった。
そうしてこの国は成り立って来た。その國の形を変える?そんな事で出来る訳が無い。出来る事と言えばお金をばらまいて人気取りをする事位だろう?そのお金もこれからは間違いなく足りない。その事が何時、正されるのだろう?
それはこの国が財政破綻しないと分からないのだろうか?いずれにせよ爺婆の生きれる時は限られている。(アンタも例外ではないよ)分かっています。(現実はそんなものでは無い?)その準備をこれからどれだけしても余る事は無い。
バスは意外にも正面の道からでは無く右の県道からやって来る。このバスは一日2本。その貴重な一本。この時間帯。昨日も一昨日もこのバスで帰っていた。時間帯が丁度合っている。バスに乗り込むと先客はいなかった。
「貸し切り」一番前の特等席?を確保し、横の運転手に冗談を言っても無視される。この先も終点迄乗客は数人だった。岐阜の山奥でも感じた過疎化。公共の交通機関もいずれは地元の負担となるのだろう?
全く期待していない地方活性化対策。この町にもそんなバスがあるが、そのバスが病院、老人ホーム、福祉センター、ショッピングセンター迄廻る。そんなバスをどれだけの人が利用するのだろう?
徳島の山間を走る早朝のマイクロバスの乗客も子供達だけだった。今でも変わら無いのだろう?あのバスが無くなる事の無い様に財政援助はしなければならない。岐阜白鳥のバスも同じだろう?地方が生き残るには人々の足が確保される事に違いない。
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