春の雨?イヤイヤ今は氷雨(ひさめ)の時。暖かさの反動は来る。
明日はこの時期には珍しいまとまった雨とか。今年は厳しい大陸からのシベリア高気圧の力が弱く、全国的に暖かい日が続いている。北陸、東北、北海道の寒さは如何なのが分からないが、例年より暖かくは無いのだろうか?この情報化社会でも本当の事は良く分からない。
しかし、自分の住んでいる周りを見れば明らかに今年の寒さは、厳しくない。人間は勝手な者で寒さより暖かさを喜ぶ。本当は違うのだけど暖かい方が歓迎される。その時は凌ぎ(しのぎ)易くても後になって考えて見れば、まずい事は少なくない。
今言える事は昔の様な寒さは寒冷地しかないのかも知れない。親父が幼かった頃、一般的には暖かいと思われていた南国大分でも、霜柱が立っていた。多くの子供達が鼻水を垂らしながら、皸の(あかぎれ)の手を擦り合わせていた。あの貧乏な時代豊かさは絶対的存在だった。
今日、あの貧しさはない。それでも皆が本当に豊かになったのだろうか?ずるい人、賢い人、恵まれた人、運が良かった人、計算高かった人、色んな人が豊かさを手にしても本当の豊かさは何なのか?これから問われる。この時期暖かいと冬眠の動植物も困るだろう。
仕事場の入口の横に椿の植え込みが在る。「椿咲く春なのあなたは帰らない」そんな歌があるが、もう1ヵ月前からピンクと白の花が咲いている。その花びらを愛でながら手を掛けていると、何時までも多くのつぼみが出て花びらとなる。親父が細い幹を揺らすと身震いしながら綺麗な姿を続けている。何時まで続くのだろう。物言わぬ椿の植え込みと親父の触れ合いは当分続く。
明日まとまった雨が降ると、多くの花弁は落ちてしまう。そして新たなつぼみが又、花開く。人間の思い上がりは知らなくても、手を掛けられた感謝にはきっちりと答えている。この冗談は実話です。自然界の営みは人間の営みである事にそろそろ気付かないといけない。
環境対策とは人に求める事が少なくないが、自分に出来る事も少なくない。その事を忘れるとその代償は小さくないだろう。温暖化対策はその事を教えている。
| 固定リンク
コメント