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2008年9月23日 (火)

ゴールの時は自分で決められる。

最近の親父のつぶやきは暗い。景気の話とか金融危機がどうだとか多くの庶民に関係ない話題が少なくない。それでもこのつぶやきは息子に語る言葉でも無い。親父自身の心の一部、心の断面図に過ぎない。昨日心の優しいコメントを戴きましたが、ブログの中身は近い将来必ず心当たりになると信じています。当たらなくても競馬やエコノミストの予想より満足できるでしょう。

サラブレッド、競走馬はゴールの時にたとえハナ、クビ差でも分かると言われます。馬にテープもないゴールが分かるはずがないと思うのは素人の浅はかさ。勝てば笑い、負ければ涙を流す人が少なくなっても馬はそれが出来るのだから人間は、もちょっと賢くならんといかんかも。最近感じるけれど喜怒哀楽ではなく、喜々楽々として怒りと哀しみを見せない人が余りに多い。

人の事だからどうでも良いと思いながら、よくない事を気にもしないから、事の本質さえもどうでも良くなっているのかもしれない。少し立ち止まって考えて見る事が出来ないのは、考える事がうっとうしいのではなく、考えて見た処で何も変わらない事に気付くからかもしれない。

人間は考える葦(アシ)であると言われても言葉の意味すら分からない。パスカルの言葉すら知らない。それだけでなく葦(アシ、関西ではヨシとも言う)すら分からない人も少なくないだろう。人の営みは変わっても葦(アシ)も葦(ヨシ)も分からなくなっては御終いかも。

            パスカル「パンセ」より

人間は一本の葦に過ぎない。自然の中で最も弱いものである。だがそれは考える葦だ。人間を押しつぶす為に宇宙全体が、武装する必要はない。蒸気や水滴でも人間を殺すには十分だから。しかしたとえ宇宙人が人間を押しつぶしたとしても、人間は自分を殺すものより崇高である。何故なら人間は死ぬ事をそして宇宙は、自分より優れている事を知っているからだ。宇宙はそういった事を何も知らない。全ては考える事にある。私達が満たす事の出来ない空間や時間からではない。これこそが道徳(倫理)の原則でありモラルである。(抜粋)

パスカルはインターネットで調べて見ると、若くして亡くなっているが多くの言葉を残している。親父もこの歳になって痛感する事は「考える」事です。付和雷同この言葉も死語になりつつあるが、自己主張が嫌われる社会は健全な民主主義は育たない。

謙虚さと協調性が求められたのは高度成長の時であり、これからは人に負けない知識と対応力が問われるだろう。パスカルは人間を押しつぶすために、宇宙は武装する必然性はないと言われたが、今日の人間と文明の進化が環境をこれ程までに壊す愚かさを、どれだけ予測出来ただろう。自分さえ良ければいいと思う心と、人の思いを平気で踏みにじる愚かさをもっと感じなければ、この国の未来は暗い。

親父は今、10年先の自分を見据えている。優しいコメントを呉れた君も10年先の自分の姿を思い起こしてほしい。就職も仕事も関係なくなった親父が言うのもおかしいが、大事な事は何時も言っているが喋りです。正確には会話力、表現力、そして専門知識の広さと深さ。

当たり前の事が当たり前に理解されず、当面の事に追いかけ回されながら人は多くを語る。親父の歳になると自分が人にどう思われているか、手に取るように分かる。人は救いを求めて仏門をたたくとも言われるが、悩みは今、全くない。悩む事すらなくなったのかもしれない。

日本人は宗教にハマる人とそうでない人に区分され、自分は信じる物が無いと外人に口を滑らすとびっくりされる。余程、精神に図太いか考えが間抜けと思われるからだろう。政治と宗教と関西では阪神と最近では、他人をおちょくる言葉も禁句になっても人の優しさは反比例している。

親父の10年先はないと言われても平気です。この親父歳の割には元気でも10年先は74.アンビリバブルです。しかし平安の昔、西行法師が関西から陸奥平泉迄、東大寺再建の金の寄付を求めて旅をしたのも50を過ぎてです。今なら70過ぎでしょう。

その時の句。親父の好きな言葉です。「歳たけて、又こゆべしと思いきや、命なりけり小夜の中山」。命長らえて故郷で老いの時を、健やかに自然の中で生き方を問いたい。そして、墓を守りたい。君が30、息子達が40代。故郷はとうきに在りて思うもの。かな。

親父には高齢化社会も少子化も、環境破壊も限界集落も老齢化すら関係ない。そんな生き方が出来る体力と生活力の為に今日の苦労をある。かっこいいなあ。そんな生き方が今の自分を支えているのだろう。もうすぐ朝です。今日は仕事です。では又 ネクストタイムです。

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