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2008年7月18日 (金)

納涼の旅

昨日、祇園祭が京都で行われた。山鉾巡行。戦災、無病息災、家内安全、多くの願いを込めた京都町家の伝統行事は今年も盛大に行われた。岸和田のだんじりや国内各地の屋台引き回しとは全く違う巡行。見せ場は四条河原町交差点の左折。8トンから11トン余の山と鉾が青竹の上を引きずられる有様は、観光客の歓声を受ける。

それでも何度も見たくは無い。棲ざましい人、人、人、そして熱気。1度あの興奮を味わうと充分です。それよりも京都の涼しさは町家の中と北山、東山、西山に在る。南は鴨川、桂川と共に山崎、八幡の括れ(くびれ)を抜け大阪に至る。

北山は高雄、東山は神社仏閣、西山は嵯峨野。大古の人の知識にはそれくらいだろうが、その事は現代でも左程変わりは無い。親父の感覚では何と言っても納涼の旅は、北山杉の周山街道か出町柳から小浜に通じる鯖街道だろう。

先日のテレビで2回にわたって放送されたが、親父の好きな風景は一部分でしかなかった。本当の良さは行って見ないと分からない。今は車を手放しているが(理由、維持出来なかった。仕事に使わなくなったから。)季節の変わり目には必ず行っていた。

今でも免許は更新しているので、その気になれば何時でも行ける。さすがにレンターカーで高速を走るのはどうかと思うが、車の運転は素人には負けない。最近、景気の牽引者でもあった車の売れ行きに陰りが出ているのも、当然だろう。車の価値がどんなに大きくても、費用対効果を考えるとこの動きは変わらないだろう。簡単に言えばお金に余裕が有っても無くても同じだろう。

そんな訳で今度の休み、何処にも行かず暑い夏を実感していました。今月はお休みが多いので気持ちは変わらないでしょう。その気になれば束縛(そくばく)される物は何もない。最近の出来事で不快に思う事も少なくないが、己の至らなさに思いを巡らせば心のいら立ちは一時の浅はかさだろう。本当に馬鹿げた事が平然と行われている。

今日の最高裁判決で旧長期信用銀行の頭取、経営責任者の無罪が確定する。法律論で経営責任が問われても、無罪なら企業を破たんさせた責任はどうなるのだろうか?この国の1番の問題点は事の本質を曖昧にして、尤もらしい言葉を語る。何様と思っているのだろう?

親父の怒りは極論かもしれない。そう思われても仕方がない。今問題になっている年金にしても、燃料費の値上がりにしても、物価の値上がりにしても、景気動向にしても多くの問題が事の本質に迫らず、感情と表面だけをかき回している。何も改善されず、そのうちに話題すらならない。官僚と政治家、学者先生、1部のコメンテーターに引きずり回されている。

この国が棲ざましい経済成長と健康で文化的?な国民生活を達成したと感じたのは、幻だったのかも知れない。高度経済成長が止まり安定した社会の恩恵は、どれだけの人が受けているのだろう。考えてみる事もなかったがこの歳になって思い知るのも無駄ではない。

何事も安定の中に変化が在り、その細かな動きを見誤れば足をすくわれる。これまでどれだけの同じ思いをしただろう。余りに一つの事に真正面から突き進んだ代償は小さくない。後ろを振り向く事無く前を見れば、自ずと道は開ける。大好きな高村光太郎の詩に「僕の前には道は無い。僕の後に道が出来る」とあるが、親父の信念は前を見る事だけです。

先日のブログに書きましたが今年の夏は暑くて、息が抜けないだろう。仕事も同じです。厳しい競争の結果は毎日出る。毎日毎日僕等は鉄板の上で何とかと歌われた、泳げたいやきクンに負けないでアッピールしょう。

アメリカの景気動向は一段と厳しくなっている。いつの間にかこの国のバブル経済と同じ道を歩いていたとは、この国の経済行動の改革を声高に叫んだ小泉改革の当事者でも、知らなかったのだろうか?住宅価格の下落はアメリカンドリームだけでなく、アメリカの金融工学とリスク管理の甘さを露呈している。あまりに理論がお粗末でその言葉に踊らされた代償はこの国の金融のプロ?も払うのか?これは経済の領域ではない。詐欺です。

昨年の今頃、サブプライムの言葉を聞いた。高い金利の負担に支払い不能となり住宅から追い出される悲劇。最近、アメリカにも住宅公社が2社(ファニーメイ・フレディマック)あり、いずれも民間の会社で株価が暴落している事を知る。(60~70ドルの株価が10ドル台)

アメリカ財務大臣、バーナンキ(FRB)議長は経営破たんは無いと強調しているが、政府の保証は日本の国民総生産(GNP)に匹敵すると言われている。民間の債務にどれだけ政府の介入が出来るのか、金額の大きさと対応に万一の事があれば信用不安は、一気に高まるだろう。

親父は明日から3日間の仕事です。世の中は3連休とか。いろんな事が在るでしょう。何事も自分の為と思えば思いは変わるでしょう。これまでの思いは過去の事です。前を見据えて前進あるのみでしょう。言動に気を付けて謙虚な行動に邁進します。

納涼の旅はまだまだ先の事になりそうです。楽しみは先の方が良いかもしれませんが、余り先延ばしにも出来ないかも。それまでは暑さに戯れながらいい仕事(Good、job)をします。今月末は土用の丑の日。美味しい鰻が食えるでしょうか?

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