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2007年10月17日 (水)

7年前の秋

平成12年の秋、四国高知、窪川で仮設モノレールの新米、見習、雑用係の仕事をしていた。窪川町を知らない人は多い。親父は静岡天竜川河口近くの竜洋町に住んでいた頃、九州大分佐伯に帰省のとき、車で走り抜けたことがあり地名は知っていた。場所は高知市から西に車で約2時間、四万十川上流の山間の静かな村。仮設モノレールとはミカン畑を走る一本のレール。この上を地質ボーリングの重量機材を乗せて運ぶ。これが出来るまでは重い機材を出来るだけ軽く分解をして、人力で運んでいたのだろう。

その頃は当然、足場の悪い山中や谷にはボーリングの機材を持ち込むのに難儀しただろう。それ故に先人達は知恵を出し工夫して、道路工事の進歩を計ったのだろう。今、地方の無駄な道路工事の削減を求められているが、高速道路が完成していない地方ではこれからも先、立派な道路が作られていくだろう。あの時高知から少ししか伸びていなかった道は何処まで完成し、窪川から宿毛まで完成するのは何時の日だろう。

あの時は金が無く、求人雑誌を見て応募した翌日から使ってくれた恩を忘れず、良く働いた。幸い、力仕事に歳の衰えは感じず、苦労は少なかったが慣れぬ土方仕事は楽ではなかった。そうそうシドニーオリンピックで高橋尚子が金を取り。巨人が松井の活躍で日本一になった年でもあった。忘れられない思い出は、少ない蓄えの中から20万、息子が「金の心配をするな」と言って振り込みをしてくれた事、モノレールのトロッコから振り落とされても怪我をしなかった事、予定通り仕事が出来た事(台風が来て流されそうになったな)。あの時、死んでいれば今の自分は無い。あれからも散々、人に迷惑をかけたが今生きていられるのも、そのお陰であり偉そうな事は何も言えない。

それなのに昨夜も又、些細な事で電話一方的に切ってしまった。何とも切ない。親父の生き方にこれから先、光明が見えてくるのだろうか?そんな思いの中で今、知らないこの国の一面を見ている。これまでも断片的に伝えられていた政治と金。それに権力の介入があった時この国のジャアナリストは何をどの様に伝えたのだろうか?重い気持ちになる。

それでも今読んでいる元検事の生き様、手の内は赤裸々であり真実と闇の部分が交錯しているが全てが実名であり、これだけの内容の書き下ろしは当事者でないと出来ないだろう。登場人物の名誉が棄損されても書かねばならぬ思いの丈は、この本を完読してからもう一度、書いてみたい。この本の紹介は文芸春秋の立花隆氏のインタビュー記事で知る。次号で検察、ことに特捜検察組織の内幕が記事になるのだろうか?それが出来ればこれは凄い事かも知れない。

今、余りに不遇の時を過ごして居るから世の中を色眼鏡で見ているのかもしれない。好むと好まざるとに関らずこの世の中は一時の事、長い目で見れば正義も公正も一時の戯言かもしれない。何が悪で何が正義か、立場が変われば如何でも良い事だろう。それにしても始めから筋書き在りきで裁判をされては、法の上の正義は無いだろう。司法の場でも無法が幅を利かせたら無力な一市民は泣き寝入りしかないのだろうか?考えてみれば元検事が弁護士に成れるのもおかしいのかもしれない。

今、格差社会とか構造改革とか多くの事がもっともらしい言葉で語られている。ニュースで語られる事も一部分でしかない。そんな事に一喜一憂する事は無い。アメリカの原油価格が上がったからと言ってこれからもガソリン価格を上げって行ったらこの国はどうなるのだろう?

マイカーでの休日のドライブは減る。運送、社用車でも例外でなくなり運送価格を利用者は認めて呉れるのか?今以上のコストダウンに耐えねばならない。それが出来ない企業は統廃合しか無い。この国の大手石油卸の会社の施策が何も変わらなければ、利用者は買い控えしか無い。温暖化対策が求められる今、大手石油卸の無策は削減への追い風かも知れない。

長いデフレ(物が安い)の時は過ぎ、これからはインフレ(物が高い)が進み、他方で収入に格差がある時、低所得者はどう生きるのか・生活の180度転換を計らねば生き延びられないだろう。その為に何かの保証を国に求めるのではなく、自分に何が出来るか考えるしかないだろう。この国にはもうそんな余裕はない。

親父も最後の知恵を絞り生きて行きたい。健康で文化的な生活は田舎暮らしにしか無いかも知れない。今、一人で生きるロビンソン・クルーソーの生活しか残って居ないのかもしれない。ああ無情。母さんが笑っている。でも生きていればなんとかなるさ。甘い。

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