予想通りの証人喚問
防衛省元事務次官守屋氏の証人喚問が、行われその様子がテレビで生中継された。今回の喚問で問われた事は、事務次官の社会的責任、防衛予算の公正な施行、接待疑惑、特定業者への利益供与、政治と金問題等であったが、与党は言うまでもなく野党の追及も甘く何の為の証人喚問なのか、途中から寝ていた。
与党の質問者は声高に証人の社会的責任を追及していたが、肝心の問題の予算の公正な施行、特定業者への利益供与等について新たな証言はなかった。政治家はなんだかんだ言ってもこの程度の追及しか出来ないだろう。それでも今回の喚問でテロ対策新法の成立は難しいと言えるだろう。
今回の喚問で明らかになったのは、何故、長年の最低の倫理すら守れ無かったのかの問い掛けが無かった事だろう。これほどの体たらくを防衛省の事務次官が出来たのは政治家の責任も少なくないだろう。小泉の構造改革の実態は一体何だったのだろう?財務省の国の借金の説明は税の無駄使いを無くすことから始めないと国民の支持は得られないだろう。
マスコミの報道も無関係とは言えない。何か問題が起きるともっともらしいコメントで批判をしても、その背景の報道は無い。国の内外の報道で大事な事は事実の有りの儘の伝達だろう。国民は多くの真実をた易い方法だけで手に入れる事は出来ない。
最近まで多くの情報は正しいと思っていた。これは親父だけでなく多くの人の共通認識だと思う。人は本当に勝手な生き物で己の事しか考えず、人の為に役に立つ最低の道徳すらない人も少なくない。これだけ接待受けても利益供与は無いと言える感覚、誰でも成れない官僚のトップの多くが同じ認識を持っていないと、誰が言いきれるのだろう?
今回の喚問では問われる事が無かったが、事務次官を4年以上責任の追及もされず国の防衛事務の仕事を任せたのは、構造改革を高らかに宣言した政府、与党である。今、どんなにテロ対策の必要性を声高に言っても、支持は得られない。
もう1つ、感じた事はこのスキャンダルの事の発端は内輪もめ?接待の窓口専務がオーナーと対立し独立した。ここまではよくある話。ここから先も良くある話か?それにしても信じられない。アメリカGM社の日本代理店の権利まで持って行かれたら、アカンわな。それで何もかも公表されたのだろうか?役所の倫理規程ってそんなもんか!そんなもんです。
それにしても平和な国家です。しかし国の防衛予算の使われ方、こんなもんで良いんですか?税金が足りないから税金を上げる?その前にこんな使い方止めて下さい。それで無いといくら税制の検討と言われても、国民の支持は得られない。当たり前の事です。
役人の在り方が問われて久しいが、その場の繕いのみで何も変わらないのは何故だろう?行政の監視の強化がこれから問題になるのだろうか?失われた信頼が戻るまで長い年月が掛かる事を知らなければならない。それでも変わらないのはどうして?
| 固定リンク
コメント